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ドミノ・ピザは調理も宅配も全見せ 世界一透明な店もオープン

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ドミノ・ピザ ジャパン(東京・千代田)は、スマートフォン向けアプリ上にピザの注文から配達までのプロセスを開示することで、注文後のストレスを大きくを軽減している。ピザ窯や配達用のバイクや自転車にセンサーを取り付け、さまざまな工程をデータ化することで実現した。2021年5月19日には、プロセスマーケティングの集大成ともいえる「世界一透明なドミノ・ピザ」を東京・お台場にオープン。顧客の不安を取り除き、安心して注文できるブランドづくりを目指す。

ドミノ・ピザ ジャパン(東京・千代田)は2021年5月19日には、プロセスマーケティングの集大成ともいえる「世界一透明なドミノ・ピザ」を東京・お台場にオープンした

世界一透明なドミノ・ピザは同社にとって世界初の試みだ。「見て楽しい、見えて安心」をコンセプトに持つ同店は、冷蔵庫、キッチンなどが見えるように、店舗の大部分がガラス張りになっているのが特徴。ピザの生地作り、調理、焼き上がる瞬間、配達に出るまでの一連の様子が外からも見られる。

世界一透明なドミノ・ピザは調理場などがガラス張りになっており、外からピザ作りの様子を見られる

さらに、店内に設置した3台のWebカメラで、ピザ作りの工程をオンラインで配信。店舗の営業中は常時、ドミノ・ピザのWebサイトでピザの生地作りや焼かれている様子、従業員がピザを切り分けて箱詰めする様子など、臨場感のある動画が配信されている。また、店舗内には大型のモニターを設置し、受注件数や配達状況を表示。まさしく宅配ピザのプロセスをすべて見える化した究極形だ。顧客が抱きがちな、「ピザは冷凍されているものを解凍しているだけではないのではないか」「ピザはレンジで適当に温めているだけではないか」といった不安を払拭し、信頼の醸成を狙う。

店内に設置したWebカメラでピザを切り分ける様子などの動画を撮影し、ドミノ・ピザのサイトで配信している

ドミノ・ピザは数年をかけて、こうしたピザ作りに関わるプロセスの一つひとつを開示する取り組みを続けてきた。例えば、ピザ窯にセンサーを付けることで、焼き上がりまでの時間を計測可能にした「Pizza Tracker」。配達用バイク・自転車に取り付けたGPS(全地球測位システム)情報から配達員の到着時間を割り出す「GPS DRIVER TRACKER」など、独自のシステムを次々に開発している。

 それらのシステムで得たデータを分かりやすく表現し、スマートフォンアプリで利用者に伝えている。具体的にはドミノ・ピザのアプリでピザを注文すると、「調理準備中」「調理中」「仕上げ中」など、工程が進むごとに円状のピザが時計が進むようにひとかけらずつ増えていき、徐々に完成していく様子が描かれる。そして、配達員が店を出ると画面が地図に切り替わる。配達員をバイクのアイコンで表示。どこを走って自宅に向かっているかが分かるため、購入客は余裕を持って皿や代金など事前の準備ができるというわけだ。担当配達員や想定配達時間なども表示される。

ドミノ・ピザのスマートフォン向けアプリではピザ作りから配達の工程を、時計に見立てたピザで分かりやすく表現する

宅配ピザのようなコモディティー(汎用)な商品こそ、体験が重要になる。ドミノ・ピザはこうしてプロセスを開示することで、競合他社よりも高い利便性をアピールする。世界一透明なドミノ・ピザはその集大成といえよう。

 実はドミノ・ピザのプロセス開示はオペレーション改善のために導入したシステムで得られたデータを、逆転の発想で顧客の体験向上に活用したことで生まれた。

「配達時間」短縮から始まったプロセス可視化

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