東大教授が教える「頭のいい人」の”多段思考力”

Kazuhiro Mouri's Mag
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頭のいい人はどのような「思考習慣」を身につけているのか――。『東大教授が教える「頭のいい人」のスゴイ思考習慣』に続いて、東京大学先端科学技術研究センター教授の西成活裕氏が上梓した『東大教授の考え続ける力がつく思考習慣』から一部抜粋・再構成してお届けします。

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7つの考える力 思考体力

  • 1.自己駆動力:能動的に考える力
  • 2.多段思考力:常に思考の階段のもう1段先を考える力
  • 3.疑い力:あらゆることを疑ってみる力
  • 4.大局力:全体を俯瞰(ふかん)して見る力
  • 5.場合分け力:物事を分類して選び取る力
  • 6.ジャンプ力:思考の階段を何段も飛ばす力
  • 7.微分思考力:物事を細分化して考える力

「2.多段思考力」については、「自分は普通の会社員だけど、いったい何段くらいまで考え続ける思考習慣を身につければいいの?」と思う方もいるかもしれません。ビジネスパーソンや大学生、フリーランスの方は、何段くらい考えれば思考習慣が身につくのでしょうか?

電車に乗っていると、次のような光景に遭遇することがあります。子どもがお母さんやお父さんに、「なんで? なんで?」と聞くと、「うるさい」「わかんない」と答えて終わり……。「多段思考力」で言えば、これは1段も考えていないケースです。「うるさい」というのは、考えることを拒否しているので思考力ゼロの状態。

他の場面でも、一般の人たちの会話を聞いていると、ほとんどが一問一答式で、「多段思考力」は1段か、せいぜい2段止まり……。普段の生活の中でざっと見渡しても、あまり深く考えない人がとても多いように感じます。

もちろん、仕事の場面になると思考の段数が大幅にアップする人もいるでしょう。それでも、「何でも早いに越したことはない!」とばかりに、本も読まず、よく調べもせず、人の意見を聞くこともせずに、早く答えを出そうとする人が少なくないように感じています。まだまだ経験値が少ない人が考え続けることをサボってしまうと、10年後、20年後に、思考習慣がある人たちとの差が広がっていきます。

たとえば、明日締め切りの企画書を作らなければいけない場合。インターネットで検索して付け焼き刃で考えてみたり、他社で売れている商品を参考にして、1〜2段考えた企画をそれっぽい内容に仕上げて早めに提出する。

それとも、「いやいや、ちょっと待てよ」と思い直して、「もっと面白い企画を考えてみよう」ともう1段、あともう1段とギリギリまで考え続ける。

大抵の人は早く終わらせることを優先しがちですが、仕事ができる人はギリギリまで粘り強く考え続けます。もっと言えば、普段からアイデアをメモしていたり、企画のストックを作っておいて、何度も熟考する思考習慣が身についている人のほうが、よりよい仕事を生み出す可能性が高まります。

まずは最低3段考える習慣を

そこで私は、どんなに忙しい人でも、まずは最低3段考える習慣をつけたほうがいいという話をよくします。何でも3段まで考えられるようになれば、その後も3段ずつ分けて考えるようにしてみてください。そうすると、3段が1段くらいに感じられるようになり、思考の段数が増えていきます。

最初は間違いや失敗を恐れず、とにかく3段は考えて実行してみることが大事です。失敗を恐れていると、なかなか経験値が上がっていきません。もし、どうしても自分で考えて実行できないのなら、最初は「多段思考力」の高い人の真似をして疑似体験してみるのも1つの方法です。

ビジネスの現場では、それをOJT(On the Job Training/実地訓練)として導入している企業も多くあります。以前、銀行のOJTの話を聞いたとき、担当者は「ベテランと新人の違いは、何を省略すればいいか知っているかどうかなんですよ」と言っていました。

それは、「仕事の強弱」と言い換えてもいいでしょう。まだ仕事を知らない新人は、1段1段じっくり考えて丁寧にやっていくから時間がかかってしまうけれど、経験豊富なベテランは省いていいところが分かるから仕事が早いわけです。

その担当者は「もちろん、じっくり考え続けることも必要だけれども、ある程度考え続ける訓練をして経験を積んだら、省き方を覚えるのも仕事です。そういうことを教えるのがOJTなんです」とも言っていて、たしかに「仕事の強弱」は大事だと再確認しました。

そのような「無形の暗黙知」は、どのような仕事にも必ずあります。言わば、多段思考の階段を上っていくノウハウのようなもの。仕事ができる人は、その「暗黙知」をたくさん持っていて、階段を上るべきところと上らなくてもいいところを素早く見極める能力に長けているのです。

思考が単純化する「タブロイド思考」

考えることが面倒くさい人は、問題が起きても適当に判断して、早く落としどころを見つけようとします。こういうタイプは、「タブロイド思考」と言い、複雑なことを一切考えない頭になっている可能性があります。タブロイド紙というのは、普通の新聞よりも少し小さめの、駅の売店などで売っている新聞のことです。大きな文字のセンセーショナルな見出しが特徴で、世間で話題になっていることを1〜2段くらいで分かりやすくまとめています。

このように、情報発信者が背景などを省略して短くまとめた文を、正しい情報としてそのままインプットしてしまうのが、「タブロイド思考」です。思考体力の「2.多段思考」や「7.微分思考」とまるで正反対の「単段思考」と言ってもいいでしょう。

たとえば、リーマン・ショックの引き金となった「サブプライムローン」が話題になったとき、一般の新聞では、経済学者のインタビュー記事や論説を載せたりして何段もスペースを使い、サブプライムローンが起きた原因を分析しました。

一方、タブロイド紙の場合は、「Aという金融機関の会社役員が何十億もの報酬をもらっていた」といった見出しになるような言葉だけで短くまとめてしまいます。難しく複雑な背景はざっくり省略したり、簡略化して、1つか2つの事実を伝えるだけで終わってしまうのです。

すると、読み手は予備知識もないままに「そうなんだ」と一部の表面的な記事を納得して受け入れ、わかった気になってしまいます。しかし、世界に衝撃を与えた歴史に残る金融危機問題が、そんなに単純であるはずがありません。

スマホでニュースのヘッドラインを読んでいるのも、テレビのテロップを見るのも単段思考です。内容も確かめず、見出しや結論だけ見て事実だと受け取るのは、判断を人任せにしているのと同じ。恐ろしいことに、「単段思考」に慣れた人は、その単純な考え方が当たり前になっていきます。複雑なことを考え続けずに物事を単純化してしまうと、大事なポイントが分からないどころか、誤解が生じる場合もあります。

たとえば、あなたの部下のAさんがいつもミスばかりしているとします。単純思考の人は、「Aさんの性格が大雑把だから、この仕事には向かないんだ。異動させたほうがいいだろう」と考えるかもしれません。しかし、それはあまりにも軽率な考えというものです。自分の指示の出し方が悪いのかもしれないし、Aさんは他の先輩からも仕事を頼まれていてオーバーワークになっているのかもしれません。

ミスが多いとひと口に言っても、原因はいろいろと考えられます。単段思考で判断することで、Aさんの人生を左右することにもなりかねません。物事が重大なときほど、慎重に「2.多段思考」で考えて判断する必要があるのです。

単段思考をやめるにはプログラミング

単段思考をやめる方法の1つとして、プログラミングがおすすめです。プログラミングは、コードを1つでも間違えたらバグが出てしまいます。バグは、コンピュータプログラムの欠陥です。バグが発生するとプログラミングが止まり、先へ進めなくなります。そのため、どこが間違っているのか必ず確認して、バグを取り除くバグ取りをしなければいけません。

つまり、プログラミングをすると、バグが発生するたびに問題点へ立ち返り、「なぜ間違えているのか」「どこを間違えているのか」を考えることができます。バグ取りを繰り返すと、大事なポイントを見極めるいい練習になるのです。自分が正しいと思うことをやっているつもりでも、人間は必ずと言っていいほど、どこか間違っているものです。

「1.自己駆動力」「2.多段思考力」「3.疑い力」「4.大局力」「5.場合分け力」「6.ジャンプ力」「7.微分思考力」の思考体力を駆使して、考え続ける思考習慣を身につけることができれば、自ずとやるべきことが見えてくるはず。そして、それはあなたにとって最強の武器になるのです。

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東洋経済より

まとめ

どうですか?
参考にして頂ければと思います。

 

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