
おはようございます。モウリです
おめでとうございます!…ところで、眠れていますか?
●●さん、この度はご昇進おめでとうございます!
30代でマネージャーやリーダー、係長といった「初めての管理職」に抜擢されるのは、大きな信頼の証です。
会社から「あなたならチームを引っ張れる」と期待されている証拠でもあります。
…ですが、正直なところ、こんな不安を感じていませんか?
- 昨日までの同僚が、明日から部下になる。どう接すればいいんだろう…
- 自分がやった方が早い仕事、どこまで任せていいの?
- 「チームの成果」って言われても、具体的に何をすればいいのか分からない…
- 部下の元気がないとき、どう声をかけるのが正解なんだろう?
実は、こうした不安はあなただけのものではありません。
「優秀なプレイヤー」=「良いマネージャー」ではないのです。
なぜ優秀なプレイヤーは良いマネージャーになれないのか?
あなたが昇進したのは、これまでプレイヤーとして優秀な成果を出してきたからです。
しかし残念ながら、そのスキルや評価基準はマネージャーの世界ではほとんど役に立たないのです。
例えば、サッカーを思い浮かべてください。
名選手が必ずしも名監督になるわけではありません。むしろ、圧倒的な才能を持っていた選手ほど、チーム全体をマネジメントする難しさに苦しむことも多いのです。
マネージャーに必要なのは、「自分の成果」から「チームの成果」へと頭を切り替えること。
つまり、思考のOSアップデートです。
この記事で得られるもの
この記事では、30代で初めて管理職になったあなたのために、以下を提供します。
- プレイヤー脳からマネージャー脳へ切り替える方法
- 新任管理職が直面する「三大壁」を乗り越える具体策
- その壁を突破するための必読書
- 本では解決できない悩みに効く、ビジネスコーチングという選択肢
孤独を感じやすい新任マネージャーにとって、この記事は最初の相談相手になるはずです。
そして紹介する良書やサービスは、あなたのマネジメント人生を大きく支えてくれるでしょう。
最初に乗り越えるべき壁:マネージャー思考へのOSアップデート
あなたが管理職としてまず取り組むべきことは、「思考のOSを切り替えること」です。
ここをスルーしてしまうと、いくら知識を増やしても空回りし、部下との関係も成果も伸び悩んでしまいます。
マネージャーの仕事とは「自分がやること」ではなく「チームにやってもらうこと」
これまでのあなたは、プレイヤーとして「自分のタスクをいかに早く・正確にこなすか」を意識していたはずです。
しかし管理職になった瞬間、その定義は大きく変わります。
マネージャーの役割は「スーパーマン」になることではなく、「ヒーローチームを作ること」。
つまり、自分が誰よりも働くのではなく、メンバー全員の力を最大化する仕組みを作ることが使命なのです。
図解|プレイヤー脳 vs マネージャー脳
言葉だけだとイメージが湧きにくいかもしれません。そこで、プレイヤーとマネージャーの思考の違いを表にまとめました。
観点 | プレイヤー脳(捨てるべき思考) | マネージャー脳(持つべき思考) |
---|---|---|
仕事のゴール | 自分の目標達成、自己ベスト更新 | チームの目標達成、メンバーの成長 |
時間管理 | 自分のタスクをどうこなすか | チーム全体の時間をどう配分するか |
スキルの使い方 | 自分の専門スキルで問題を解決する | メンバーのスキルを引き出し、任せる |
評価の基準 | 自分の成果(What) | チームの成果と、そのプロセス(How) |
この表を見ると、プレイヤーとマネージャーの考え方が真逆であることが分かります。
だからこそ、多くの新任管理職が混乱し、「やった方が早い」と仕事を抱え込んでしまうのです。
なぜこの思考転換が難しいのか?
実は、多くの新任マネージャーが失敗するのは、「過去の成功体験」が邪魔をするからです。
プレイヤー時代、あなたは「自分でやる」ことで評価されてきました。
だからこそ、そのやり方を手放すのが怖いのです。
心理学ではこれを「コンフォートゾーンの罠」と呼びます。
慣れ親しんだ思考や行動パターンに留まることで安心感を得ますが、それは成長を妨げる大きな壁にもなります。
結論:思考の切り替えこそ、新任管理職の最初の仕事
管理職としてのあなたに最初に必要なのは、スキルや知識の習得ではなく、「思考の切り替え」です。
このOSアップデートができるかどうかで、マネジメント人生の第一歩が大きく変わります。
📌 ポイントまとめ
・マネージャーは「スーパーマン」ではなく「チームビルダー」
・プレイヤー脳からマネージャー脳へのシフトが必要
・成功体験の殻を破ることが最初の壁
課題別|新任管理職の「三種の神器」となる必読書3選
ここからは、新任マネージャーがぶつかる3つの大きな壁にフォーカスし、それを突破する「特効薬」となる書籍をご紹介します。
壁①:「自分でやった方が早い病」を治す【任せる技術】
最初に立ちはだかるのが、「自分でやった方が早い」という思考です。
- 部下に任せると時間がかかる
- 結局やり直しになることが多い
- だったら自分でやった方が早い…と感じてしまう
これは一見合理的ですが、長期的にはチームの成長を止める最大の罠です。
マネージャーの仕事は「目の前の効率」ではなく、「未来のチーム力への投資」です。
処方箋となる一冊
『効率アップ!チーム力アップ!モチベーションアップ! リーダーの任せる技術』(岡本文宏 著)
2025年5月に刊行された本書は、「任せることに不安を抱くリーダー」向けに書かれており、
「特有のクセのある部下」でも任せられるようになる実践的なコミュニケーション術が満載です。
任せ方の手順、NGフレーズ回避、右腕となる部下の育て方まで網羅されています。
✅ 具体アクション(翌日から):
1) 任せる仕事の整理:「重要/緊急」を分けて「任せるもの」「共に対応するもの」を決める。
2) 依頼時は「背景・目的・期待値・締切・判断基準」を明文化して伝える。
3) 任せた後は“Ask型支援”を心がける(口出しを減らす)。
4) 1on1で「うまくいった点」「次のチャレンジ」を振り返る。
壁②:「なんで分かってくれないの?病」を治す【聞く技術】
次に直面するのが、「伝わらない」「分かってくれない」という壁です。
- 指示した通りに動いてくれない
- 1on1がただの報告会で終わってしまう
- 主体的に動いてほしいのに伝えられない
ここで必要なのは、「伝える」ではなく「聞く」力。
すなわち、「指示する(Tell)」から「問いかける(Ask)」へのシフトです。
処方箋となる一冊
『LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる』(ケイト・マーフィ 著、日本語版)
本書は単なる傾聴のテクニック本ではなく、「なぜ“聞く”ことが知性や創造性を引き出すのか」を心理学的に分析し解説しています。
マネージャーとして「答えを与える人」ではなく、「答えを引き出す人」になるための視点が得られます。
✅ 明日から使える1on1質問例:
・「もし何でもできるとしたら、どうしますか?」
・「この仕事で一番楽しいと感じるところは?」
・「いま一番困っているのはどこ?僕にできることは?」
壁③:「嫌われたくない病」を治す【評価・フィードバックの技術】
最後の壁は、「評価することへの怖さ」です。
- 元同僚や年上部下へのフィードバックにためらいがある
- 評価面談が当たり障りない話で終わる
- 厳しい指摘をすると嫌われるかも…と思ってしまう
しかし評価とは、人格否定ではなく「成長のための情報提供」です。
ポイントは、「事実に基づいた未来志向の対話」にすることです。
処方箋となる一冊
『増補改訂版 フィードバック入門 部下が成果を出すための最も効果が高い育成の技術』(中原 淳 著)
この書籍は、フィードバックを「良い/悪い」で裁くのではなく、行動ベースで具体的に伝えて改善を促す方法を体系的に学べます。
評価面談を成長の入口に変える技術として非常に役立ちます。
✅ フィードバックの黄金フレーム「SBI+N」
S(状況):「8/28の営業会議で」
B(行動):「競合分析を自らまとめて発表していた」
I(影響):「チーム全体で議論が深まり、決定が迅速になった」
N(次の一手):「次回はまとめた資料を全社メールで共有してみよう」
※感情評価や人格批判を避け、事実→影響→次の一手の順に伝える。
まとめ:三種の神器を手に入れよう
新任管理職が直面する3つの壁と、それを乗り越える書籍は…
- 「任せられない」 → 『リーダーの任せる技術』(岡本文宏)
- 「伝わらない」 → 『LISTEN(日本語版)』(ケイト・マーフィ)
- 「評価できない」 → 『フィードバック入門(増補改訂版)』(中原 淳)
これらの3冊は、あなたのマネジメントキャリアにおける“三種の神器”となるでしょう。まずは気になった一冊から手に取り、日々の実践に活かしてください。
本だけでは解決できない悩みに効く、ビジネスコーチングという選択肢
書籍で学びを得ることは非常に有効ですが、すべての問題を「本だけ」で解決するのは難しいものです。
「本に書かれていることを自分の現場にどう落とし込めばいいか迷う」という声もよく聞きます。
本には答えがあるけれど、あなた自身の状況に合っているとは限らない
- 会社の風土や人間関係は一人ひとり異なる
- 書籍には「一般的な原則」が書かれているが、個別具体の課題には届かない
- 行動に移す際のマインドセットや心の整理は自分にしかできない
そこで効果的なのが「ビジネスコーチング」です
コーチングとは、「答えを教えるのではなく、あなた自身が気づきを得て答えを導くプロセスを支援すること」。マネジメントにおいて行き詰まったとき、相談相手として非常に有効です。
どんな人におすすめ?
- 本を読んだだけでは、何をどう実践していいかわからない
- 客観的で専門的な視点からフィードバックが欲しい
- 孤独な状況で誰にも相談できず、行動を迷っている
注目のサービス(2025年最新版)
- 「ZaPASS」:管理職向けに特化した伴走型コーチング。リアルタイムの課題に即応する体制が特徴
- 「mento(メンター)」:キャリアやリーダーシップを中心に、気軽に相談できるオンラインコーチングサービス
多くのサービスでは初回体験セッションが用意されています。
「どんな話をするのか」「雰囲気はどうか」などを感じてみるだけでも大きな気づきになるはずです。
処方箋となる一冊
『はじめての課長の教科書』(著: 酒井 穣 )
この本は、課長=マネージャーとは何をする人なのか?を根本から問い直してくれます。
「課長の仕事は翻訳家である」という一節は、多くの新任管理職にとって目からウロコの学びになるでしょう。
✅ 具体アクション:仕事を任せるときは「背景・目的・期待値」を必ず伝える。
例:「この資料は役員会で使う。目的は企画の承認を得ること。だから、数字の根拠を丁寧に示してほしい」
最高のチームを作る旅は、今日の一歩から始まる
ここまで、新任管理職としての最初の一歩をどう踏み出すか、具体的な書籍や思考法を交えて解説してきました。
まとめると、あなたが今日から意識すべきことは次の3つです。
◆ 1. プレイヤー脳からマネージャー脳へのOSアップデート
プレイヤーとしての優秀さは、そのままではマネジメントには直結しません。
「自分でやる」から「チームにやってもらう」思考に切り替えることが、最初の大きな壁です。
◆ 2. 任せる・聞く・評価するの三種の壁を越える
- 任せる:小さな業務からスタートし、ゴールと中間報告を明確にする
- 聞く:部下の答えを引き出す質問を意識し、主体性を育てる
- 評価する:未来志向のフィードバックで、人格ではなく成長にフォーカスする
◆ 3. 書籍やコーチングで知識と行動をつなげる
本で得た知識は、実際に行動に移さなければ意味がありません。
そのためには、「書籍で学び → 実践 → フィードバック」のサイクルを意識しましょう。
必要に応じてコーチングサービスを活用し、客観的な視点や具体的アドバイスを得るのも有効です。
◆ 紹介書籍・サービスの一覧(再掲)
- 『効率アップ!チーム力アップ!モチベーションアップ! リーダーの任せる技術』(岡本文宏 著)
- 『LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる』(ケイト・マーフィ 著)
- 『増補改訂版 フィードバック入門 部下が成果を出すための最も効果が高い育成の技術』(中原 淳 著)
最後に、読者へのメッセージです。
マネジメントに唯一の正解はありません。失敗を恐れず、紹介した書籍やサービスを羅針盤に、あなた自身のリーダーシップを築いてください。
あなたのチームは、新しいリーダーであるあなたに期待しています。最高のチームを作る旅は、このページを閉じて、部下に声をかけるその一歩から始まります。
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