梅雨時期の『梅雨』って何なの?どういう状態のこと?

COLUMN(コラム)
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おはようございます。モウリです

本日はブログタイトルでもある、「思考の遊び場」っぽく少しマニアックなお話です。
日本では大体6月ごろに『梅雨』の時期が入ります。

でもこの『梅雨』って何なの?って思った事ありませんか?
あなたはお子さんに『梅雨』って何?って聞かれて答えることができますか?
普段当たり前のように使っている『梅雨』。

  • そもそも日本にはなぜ『梅雨』の時期が来るのか?
  • 『梅雨』って何なのか?
  • 他の国では『梅雨』の時期ってあるのか?

今日はそんな『梅雨』をテーマにお届けしたいなと思います。
教養の1つとして読んでみて下さい♪

きっと疑問が解消されると思いますよ。

『梅雨』とは何なのか?

まず初めに『梅雨』の定義って何なのでしょうか?
気象庁に「昭和26年(1951年)以降の梅雨入りと梅雨明け(確定値)」の記事には下記のようなことが書かれております。

梅雨は、春から夏に移行する過程で、その前後の時期と比べて雨が多くなり、日照が少なくなる季節現象です。梅雨の入り明けには、平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間があります。この資料に掲載した期日は、移り変わりの期間の概ね中日を示しています。
気象庁では、気象予測をもとに行う梅雨の入り明けの速報とは別に、梅雨の季節が過ぎてから、春から夏にかけての実際の天候経過を考慮した検討を行っています。この資料に掲載した期日は、検討の結果、統計値として確定したものです。

つまり簡単に言うと、梅雨とは、雨がたくさん降りありの日が少ない時期のことを指します。
別名では雨季とも呼ばれ、5月下旬頃から7月上旬頃まで続きます。

どうして『梅雨』が起きるのか?


画像出典:こそだてまっぷ

少し専門機なお話をします。

結論としては:梅雨前線が関連しております

日本のまわりには、海と空気があります。
その空気中には、いろいろな性質を持った空気のかたまりがいくつもあります。
このような空気のかたまりのことを、気団(きだん)とよんでいます。

この気団のひとつに、太平洋高気圧(または小笠原気団(おがわさらきだん))とよばれるものがあります。
これは日本の南方にあって、温度が高く水分をたくさんふくんだ気団です。
この小笠原気団は、6月ごろになると、必ず南の方から日本の近くに、おしよせてくるのです。
一方、そのころまだ冷たい北のオホーツク海の方には、オホーツク海気団という気団がいすわっています。
この気団は、冷たく、水分もたっぷりふくみ、北日本のあたりをおおっているのです。

このオホーツク海気団と、先ほどの小笠原気団のふたつが、6月ころから、日本の上でおし合いを始めます。
すると、ふたつの気団の間には、東西に梅雨前線(ばいうぜんせん)という境目(さかいめ)ができて停滞(ていたい)します。
そして、おたがいが一歩も後に引かずにふんばっているために、冷たい空気とあたたかい空気のおし合いがおこり、これが、日本の上に、たくさんの雨をふらす原因(げんいん)となっている。
これが、『梅雨』です。

ちなみに北海道には『梅雨』がない

あなたは北海道には梅雨時期がない事をご存知でしょうか?

上述したとおり、梅雨前線とは冷たい空気と暖かい空気、ふたつの高気圧がぶつかったところです。
ふたつの高気圧のうち、どちらが強いかによって前線は北や南に移動します。
しかし大抵は北の冷たい高気圧が強く、梅雨前線が北海道までくることはあまりありません。
北海道に来る頃には勢力が弱まってしまうため、梅雨がないんです。

ただし、ときには北海道まで梅雨前線がやってきて、雨が降り続くこともあります。
太平洋高気圧が強かったり、オホーツク海高気圧が弱かったりした場合に、7~10日ほど天気が崩れる現象です。これは「えぞ梅雨」と呼ばれています。

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ちなみにどうして『梅雨』と呼ばれるのか?語源について

こちらは諸説あるみたいです。

「梅」という漢字を使うのは、中国発祥という説があります。
中国の揚子江流域は日本と同じ時期が雨期にあたりますが、ちょうどその時期に梅が熟すことから、雨期を表すのに「梅」を使うようになったというものです。

もっとも有力とされているのは、カビ(黴)が生える時期の雨ということで「黴雨(ばいう)」と呼んでいて、カビは印象が良くないからと同じ読みで季節もふさわしい「梅」を使うようになったという説です。

もうひとつは、「梅の実が熟す頃の雨」から来ているとする説。
あるいは「くさる」を意味する「潰える(ついえる)」が変化して、「つゆ」と呼ぶようになったという話もあります。

梅雨を「つゆ」と読む理由も、諸説あります。
雨により草木などにつく「露(つゆ)」を由来とするものや、梅の実が熟して潰れる時期であるため「潰ゆ(つゆ)」を連想したというものなどです。

まぁ色々とありますから、こちらはご自身でも調べてみてね♪
面白いですよ。

『梅雨入り』と『梅雨明け』はどのように決まっているのか?

現在の「梅雨入り」「梅雨明け」は、気象庁が業務の一つとして決めています。

また「梅雨の入り明け」には、平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間があります。
決め方は、今までの天候とその先一週間の予報をもとに、雨や曇りの日が多くなり始める頃を梅雨入りとして「○月○日頃、梅雨入りしたとみられます」という形で各地の中枢気象台から地方情報の形のお知らせとして発表されます。

具体的に「雨がどのくらい降ったら」というような基準は特にありません。

江戸中期に蕪村が詠んだ「さみだれや大河を前に家二軒」にある「さみだれ」とは、陰暦五月の雨「五月雨」のことで「さ=イネ」「みだれ=水垂れ」すなわち梅雨のことをさしています。
このことからもわかるように、「つゆ」は昔から日本の季節をあらわす用語としてあったことになります。
「つゆ」という季節感覚は古くからあり、もともと、季節の変わり目である「梅雨入り」「梅雨明け」は、人それぞれが感じて察してきたものでした。
気象庁が「梅雨入り」「梅雨明け」の発表をするようになったのは、そんなに古い話ではなく、1964年から「梅雨入り・明け」の「おしらせ」を始めましたが、新聞の記事には「梅雨入り(明け)宣言」と書かれ、気象庁のいう「おしらせ」という言葉とは違っていました。
「梅雨入り・明け」の「おしらせ」は以後見直され、1986年に「梅雨入り・明け」の「発表」を業務として位置づけ、「気象情報」として、『梅雨の入り・明けに関する地方気象情報』を発表することになりました。
また、1995年以降、梅雨が季節現象であることを明確にするため、数日の幅を持った期間として表現するようになりました。

梅雨入り後、梅雨前線は、九州、近畿、関東甲信、東北地方へと、帯状の雨雲を南北に移動させながら、3ヶ月ほどの時間をかけて、ゆっくり北上します。
このため、おおよそ40日間程度の梅雨が終わると、南の地方から「梅雨明け」となります。

日本だけじゃない『梅雨』のある国とは?

日本だけでなく、中国、台湾、韓国なども同じ梅雨前線の影響で梅雨になります。
雨の多い「雨季」と雨の少ない「乾季」のある国、地域はたくさんあるようですが、四季があり春と夏の間に梅雨がある地域は、日本と周辺地域に限られています。

南半球の日本とちょうど同緯度付近にあるニュージーランドには梅雨はないそうです。
南北を大陸と海に挟まれている、日本周辺ならではの気候だということがわかります。

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『梅雨』にはどのような役割があるのか?

梅雨は農業、特に稲の栽培にとって重要です。
この時期にまとまった雨が降るからこそ、水田に水を張ることができます。
田植え直後の稲の成長を促す恵みの雨と言えます。

また森の木々にとっても梅雨の雨は重要です。
4月から5月の新緑の季節、木はたくさんの新しい葉をつけます。
葉を作るためにはそれだけの養分が必要なので、実は新緑の季節の直後、木は養分不足になっています。
梅雨の雨は木が土の中の養分をたくさん吸収したり、光合成による有機物の合成を促進したりします。
新しく葉をつけた木々にとっては、待ちに待った雨という訳です。

実は梅雨の影響は陸上だけに留まりません。
梅雨の時期に降る雨は山や田畑を経て川に流れ込み、海へと注がれます。
この時期、冬の間地上に蓄積された有機物が気温の上昇とともに分解されるため、土壌は養分豊富な状態。
その豊かな養分が、海へと流れ込みます。
一方、海の中は気温の上昇とともに海水面が暖められ、水面近くと海底の海水がかき混ぜられなくなり、海底の栄養が水面にいるプランクトンに届かない状態になりつつあります。
梅雨の雨によって海に運ばれた養分は、魚などのえさとなるプランクトンにとって貴重な栄養源となります。

そう考えると、『梅雨』の時期はジメジメして嫌だな!って思う事はなくなります。
誰かにとっては必要な『雨』なんですね

まとめ

本日は以下について解説しました。

  • 『梅雨』とは何なのか?→雨がたくさん降りありの日が少ない時期のこと
  • どうして『梅雨』が起きるのか?→冷たい空気とあたたかい空気のおし合いがおこり、これが、日本の上に、たくさんの雨をふらす原因(げんいん)
  • ちなみに北海道には『梅雨』がない→大抵は北の冷たい高気圧が強く、梅雨前線が北海道までくることはあまりありません。 北海道に来る頃には勢力が弱まってしまうため、北海道には梅雨がない。
  • ちなみにどうして『梅雨』と呼ばれるのか?語源について→もっとも有力とされているのは、カビ(黴)が生える時期の雨ということで「黴雨(ばいう)」と呼んでいて、カビは印象が良くないからと同じ読みで季節もふさわしい「梅」を使うようになったという説です。
  • 『梅雨入り』と『梅雨明け』はどのように決まっているのか?→今までの天候とその先一週間の予報をもとに、雨や曇りの日が多くなり始める頃を梅雨入りとして、おおよそ40日間程度の梅雨が終わると、南の地方から「梅雨明け」となります。
  • 日本だけじゃない『梅雨』のある国とは?→中国、台湾、韓国なども同じ梅雨前線の影響で梅雨になります。
  • 『梅雨』にはどのような役割があるのか?→田植え直後の稲の成長を促す恵みの雨、新しく葉をつけた木々にとっては、待ちに待った雨、梅雨の雨によって海に運ばれた養分は、魚などのえさとなるプランクトンにとって貴重な栄養源となる。

こう考えると、『梅雨』1つとっても面白いですよね?
『梅雨』は、何だかネガティブなイメージをお持ちの方も多いと思いますが。
自然界では必要な時期なんですね。
また他の国、中国や台湾、韓国の梅雨時期はどんなものなのか?気になりますね。
日本よりもすごい豪雨なのでしょうか?

『梅雨』時期に行ったことある人は是非教えて下さい♪

本日も最後までお読み頂き誠にありがとうございます。

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