おはようございます。モウリです
先日、東京の四谷にございます。
「タン焼き忍(しのぶ)」と言うお店に行きました。
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ここは知る人ぞ知る有名なお店で。
中でも「ゆでたん」と言う、タンをゆでた料理発祥のお店です。
平日に行ったのですが、常に満席で外にも人が待っており人気のお店なんだなと思いました。
すごく美味しかったので、気になる人は是非♪
今日はそんな「タン」 に関してです。
あたなは焼肉などでも食べていますよね?
この「タン」なのですが、色々と疑問が生まれました。
- そもそも何で「タン」を食べるようになったのか?
- 「タン」は何で高いのか?
- なぜ「たん焼き」は仙台の名物になったのか?
そんな「タン」にフォーカスする今日。
疑問が解消されますよ♪
僕は東京でタン焼き屋さんを見つけるとつい足を運びたくなる位好きなのですが。
普段から食べているこの「タン」の謎に迫っていきます。
まずは「タン」と言う部位について知っておこう
まずは、「タン」と言う部分について理解しておきましょう♪
焼肉屋などに行かれますと、「タン塩」など注文する方もいると思いますが。
この「タン」は一体どの部位なのでしょうか?
また「タン焼き」との違いは何なのでしょうか?
画像出典:meats-town
牛タンは名前の通り牛の舌の部分です。
焼肉等でも定番部位のイメージがあるタンですが、1頭から1〜1.5kgほどの量しかとれません。
画像出典:くいどん
さらに「牛タン」は、4つの部位に分かれております。
- タン元:脂がのっている、霜降り牛タンとも言われる
- タン中:適度に脂がのり、焼肉店では並・上タンとしてのメニューが多い
- タン先:固く、臭みが強い。タンシチュー等煮込み料理に使われることが多い
- タン下:筋が多く、焼肉には適さないが煮込み料理で使われる
通常、大部分の牛タン専門店では”牛タン焼き”に使うのは、原料の柔らかい箇所だけを限定しているそうです。
一般に量販店に並ぶような堅い部分は贅沢にも全て切り捨ててしまい、最終的に使用する部分は、原木と呼ばれるビール瓶大(1.5kg)ぐらいの原材料の、なんと!半分ほどしか使用しないというから驚きです。(約3~4人前程度)
一般的には図の中で、「タン中」と呼ばれる部分やタン元の柔らかい部分を厳選して使用されているそうです。
使用できる部分が少ないから、其の分値段が高くなってしまうんですね。
なぜ牛タンは仙台名物なのか?
さて「牛タン」について理解できたところで。
あなたは、「牛タン」と言えばどこが有名で食べたいと思いますか?
やはり仙台を思い浮かべる方も多いと思います。
駅周辺や繁華街などには、「牛タン」「たん焼き」屋さんを多く目にします。
でもなぜ仙台が有名なのでしょうか?
この疑問を解消していきたいと思います。
牛タン焼きは、混乱の終戦期である昭和20年代に誕生しました。
当時、仙台市内は経済的な不安や社会的混乱が支配的で、失業者が増加し、食糧不足、酔っ払いや喧嘩が頻発し、火災も多かった時代でした。
多くの戦争未亡人が飲食店を経営していました。
焼き鳥屋は手軽に開業できるため、仙台市内には多くの焼き鳥店が営業していました。
牛タン焼きの創始者である故・佐野啓四郎氏も、当時は和食職人として焼き鳥を提供する店を経営していました。
治安が悪く、男性労働者が不足していたため、戦争未亡人たちは佐野氏の助けを求めていました。
お店の名前は、保健所から提案された「一心太助(いっしんたすけ)」から「太助」と簡略化されました。
画像出典:仙台牛タウン
当時、食糧不足の状況から、焼き鳥店は鶏肉だけでなく、豚肉や牛肉などさまざまな素材を焼いて提供していました。
佐野啓四郎氏は、和食の職人として活躍しており、彼の悩みは焼き料理が簡単に模倣されてしまうことでした。
「他店と差別化された独自の料理を生み出したいという欲求が芽生えた。」
この気持ちは、真の職人としての彼にとって自然な発展だったかもしれません。
啓四郎氏は苦しい状況を抱え、親友で洋食屋を経営する小野氏に相談しました。
小野氏から「お店で牛タンを提供してみないか?」という提案がありました。
牛タンは和食では通常使用しない素材でしたが、啓四郎氏は職人としての好奇心からその美味しさを試すことにしました。
小野氏は知り合いの洋食屋でタンシチューを啓四郎氏に提供し、彼はその美味しさに驚きました。
しかし、タンシチューは長時間の調理が必要で、焼き料理中心の店には向いていませんでした。
こうして、啓四郎氏は牛タン焼きを作るための試行錯誤の日々が始まりました。
啓四郎氏が研究を始めると、最初に直面したのは牛タンの入手困難な問題でした。
仙台市内ではほとんど牛タンが販売されておらず、宮城県内や山形県内の畜場に電話をかけて、運良く牛タンを見つけたら後日取りに行くようにお願いし、牛タンを確保しました。
最初はお客様の好みを確かめながら、牛タンを販売する日々でした。
宮城県や山形へ何度も出向いても、わずか10本しか入手できなかったため、一人前に3枚限定としました。
牛タンとテールは1頭に1本しかないため、お客様に美味しく提供し、継続的に提供できるように努力しました。
当初、牛タンの調理方法についても知識がなく、手は切り傷だらけでした。
しかし、職人らしいアイデアが浮かび、切り身にして塩で寝かせてから焼く方法を考案しました。
彼は一人で作業場にこもり、切り身の厚さ、包丁の入れ方、熟成期間、塩の量、塩の振り方、炭火の火力、焼き加減など、あらゆる側面について研究を続けました。
結局、彼は仙台牛タン焼きを誕生させました。
画像出典:仙台牛たん振興会
この過程で、テールスープも開発されました。
テールは生で食べるのが難しいことから、佐野啓四郎の奥さんがスープにアイデアを出しました。
このテールスープによって、日本の「一汁三菜」スタイルに近づけることができました。
当時は冷蔵庫などが一般的ではなかったため、生鮮野菜は漬物にして保存されていました。
また、みそ南蛮は同じく東北・山形の伝統料理で、山形が佐野啓四郎さんの生まれ故郷であったため、このみそ南蛮を定食に取り入れることにしました。
みそ南蛮は青唐辛子を発酵食品である味噌に漬け込むことで保存が効くようになっています。
戦後、食材の無駄を省く必要があったため、こうした工夫が行われました。
みそ南蛮が牛タン定食に深みをもたらし、味に多彩さを与えました。
白米は高価な食材であるため、麦を混ぜてコストを抑え、一般の人々でも手ごろな価格の牛タン定食を提供しました。
このようにして誕生した牛タン定食の基本スタイルは、市民に大変受け入れられ、仙台牛タンの人気が爆発的に広まり、現在まで続いています。
牛タン物語は最初から順調なスタートを切ったわけではありません。
最初は一部の愛好家にしか知られておらず、広がりは転勤族や単身赴任者によって始まりました。
高度経済成長期に入ると、仙台への転勤や単身赴任が増加し、牛タンが評判を呼びました。
その後、健康志向の食品としてマスメディアで注目され、仙台市はこの機会を活かし、お土産販売や新幹線での提供を通じて急速に仙台名物へと成長させました。
多くの人々が研究と工夫を積み重ね、多くの店が生まれ、現在に繋がっています。
仙台の人々は、こうした機会に乗るのがうまいという点で特筆されます。
知名度が低かった「マーボー焼きそば」も、あるテレビ番組で紹介されたことから、瞬く間に名物となりました。
牛タンについて、名産地と誤解されることがあるかもしれませんが、実際には名物料理であり、特定の名産地に限られないことを理解しておくべきです。
なぜ「牛タン」は高いのか?
コロナ渦を経て、牛タンの価格が高騰しているという事でニュースになりました。
では何故「牛タン」の価格は高いのでしょうか?
それでには大きく5つの要素が関連していると言われております。
- オーストラリアの牛のエサが不足したため
- 中国内で日本式焼き肉店が増加!中国が牛タンを買い占めしたため
- 食肉加工工場の人手不足なため
- コロナで牛タンの需要が拡大したため
- 牛タンが希少部位なため
順番に見ていきましょう♩
オーストラリアの牛のエサが不足したため
日本で一般的に提供されている牛タン料理の多くは、外国から輸入された牛のタンを使用しています。
有名な仙台牛タンも、通常はオーストラリア産やアメリカ産の牛タンが使用されています。
国内産の牛タンが少ない理由は、この部位が希少で手に入りにくく、そのため価格が高騰しているからです。
そのため、牛タン専門店では外国産の牛タンを使用せざるを得ない状況にあります。
さらに、オーストラリアでは干ばつの影響で牛の飼育に使用される牧草が減少しており、これが供給不足の原因となっています。
したがって、牛タンの価格上昇には、オーストラリアの干ばつによる供給不足が一因とされています。
中国内で日本式焼き肉店が増加!中国が牛タンを買い占めしたため
中国国内でも牛タンの需要が増加しており、米国産の牛肉は日本の3倍以上の量が中国に輸入されています。
最近では、日本式の焼肉店が増加しており、牛タンの輸入も増えています。
中国の焼肉店では、串に刺さった肉が提供されることが一般的で、これは日本の焼き鳥のスタイルに似ています。また、中国の焼肉といえば、通常は豚肉が主流で、牛肉はあまり一般的には食べられていませんでした。
しかしながら、最近では中国国内でも日本式の焼き肉が流行しており、生肉をトングでつかみ、網や鉄板で焼くスタイルが広まっています。
この影響で、日本でよく食べられる牛タンや牛肉なども中国内で人気を集め、広く食べられるようになりました。
一方、中国とオーストラリアの関係が悪化したため、中国はオーストラリア産の牛肉の輸入を停止し、代わりに米国産の牛肉を購入しました。
この状況により、日本は中国に対して競り負ける状況となり、牛タンの価格が上昇する可能性が高いと考えられています。
- まずは「タン」と言う部位について知っておこう→牛タンは名前の通り牛の舌の部分です。焼肉等でも定番部位のイメージがあるタンですが、1頭から1〜1.5kgほどの量しかとれません。
- なぜ牛タンは仙台名物なのか?→考案者は、佐野啓四郎氏。マスメディアの影響で仙台名物へとなった
- なぜ「牛タン」は高いのか?→大きく分けて5つ。「オーストラリアの牛のエサが不足したため」「中国内で日本式焼き肉店が増加!中国が牛タンを買い占めしたため」「食肉加工工場の人手不足のため」「コロナで牛タンの需要が増大したため」「牛タンが希少部位なため」
- 仙台でオススメの牛タン専門店→個人的には、まずは『旨味・太助』から行くと良い
本日は「牛タン」を中心にお話しさせていただきました。
焼肉行くと、必ずと行っていいほど「タン塩」を注文していると思います。
あと思ったのが、西日本にはあまり「たん焼き」屋はない印象ですね。
僕も実際には、東日本に来てから食べるようになったんですよね。
仙台に行く際は、是非食べて見て下さい♪
感動で笑顔が溢れますよ♪
本日も最後までお読み頂き誠にありがとうございます。
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