今後数年後に代替肉に置き換わる未来が来る

COLUMN(コラム)
画像出典:https://techcrunch.com/
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おはようございます。モウリです

ここ最近「代替肉」って言葉を良く耳にしませんか?
街を歩いていても、「ソイバーガー」だったり「NEXTカルビ」などなど。
見慣れない商品を見かける事も珍しくありません。

本日は

  • 「代替肉」って一体何なの?
  • 米国の動向から日本の動向
  • 何が良いの?メリットについて
  • 「代替肉」にすると僕達の生活はどう変わるのか?
  • 日本で食べるには?

などなど。
「代替肉」にまつわる疑問にお答えしていこうと思います。

僕には関係ないよって思っているあなた!
実は関係あるんですよ。

今後、ほとんどの肉がこの「代替肉」に変化すると言われております。
では一緒に紐解いていきましょう♩

代替肉って何なの?


画像出典:https://gigazine.net/

植物を使って肉もどきに加工するという試みは実に100年以上の歴史がある。
国立国会図書館農林環境課長・遠藤真弘氏の論文『代替⾁の開発と今後の展開―植物⾁と培養⾁を中⼼に―』によれば、コーンフレークの発明者として商品名にも名を冠せられている米国の医学博士ジョン・ハーベイ・ケロッグは、小麦に含まれるグルテンと牛乳に含まれるカゼインから、食肉に似た硬さと香りを持つ食品を製造する方法を考案し、1907 年に特許を取得した。

代替肉開発が進む契機となったのは、米国の化学者ロバート・アレン・ボイヤーの研究だとされる。
大豆から抽出した植物性たんぱくを束ね、筋肉の構造に似せることで食感を食用肉に近づける製法を考案。
1954 年に特許を取得し、米国の食品メーカーは、ボイヤーの製法を基に代替肉の製品化を進めた。
ただし、食感が近づいたとはいえ、外観や味なども含め、食用肉との差はまだかなりあったためか、広く普及するには至らなかった。

しかし、21世紀に入ると、加工技術や添加物の進歩により食感・外観・味など、あらゆる面で質の高い代替肉が登場し、次第に人気を博すようになる。
ことに代替肉ブームを牽引したのは2009年に設立され、19年にナスダック市場への上場を果たした「ビヨンド・ミート(Beyond Meat)」社と、11 年に設立され、グーグルからも出資を受ける「インポッシブル・フーズ(Impossible Foods)」社だ。この両社の登場で代替肉は飛躍的な発展と進化を遂げた。
因みに、マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツはこの両社に多額の出資をしている。

世界中の畜産業による二酸化炭素(CO2)排出量は、地球全体のCO2排出量の15%を占めると言われ、畜産業は森林破壊、温室効果ガス排出、水資源の大量消費など、環境を破壊する主因となっている。
畜産を少しずつ、代替肉に置き換えていけば、CO2の排出量を減らせ、地球環境を守ることにつながることから、代替肉への支持が高まっている。


画像出典:株式会社グローバルインフォメーション

株式会社グローバルインフォメーションの市場調査レポート「植物性代替肉の世界市場:原料別、タイプ別、製品別、地域別見通し、産業分析レポートおよび予測(2021年~2027年)」によると、肉代替品市場は、2020年に51億米ドルの規模に達し。今後、2021年から2026年の間に市場は7.5%の年平均成長率(CAGR)で成長すると予想されている。

また他にも世界の企業情報を配信しているビジネスワイヤ(米国)によれば、20年に56億ドル(約6200億円)だった世界の代替肉の市場規模は、27年までに149億ドル(約1兆6400億円)に達するという。
また、2029年には世界の食肉産業における代替肉の消費比率が10%まで高まるというデータもある。

こうした予測は投資家や大手メーカーにも影響を及ぼし、関連銘柄の急騰や出資、新規企業の参入が相次ぎ、市場は活況を呈している。

参考文献:nippon.com

ビヨンド・ミート(Beyond meat)の代替肉とは?

代替肉市場において、先頭をきっている、ビヨンド・ミート(Beyond meat)社とインポッシブル・フーズ(Impossible Foods)社。
ここではビヨンド・ミート(Beyond meat)社に注目して、どのようにして代替肉へ移行するのか?
見ていきましょう。


画像出典:Beyond Meat

日本ではまだまだ馴染みの薄いと思われるビヨンド・ミート社は、2009年にイーサン・ブラウン(Ethan Brown)によって設立された植物ベースの肉代替品を製造するロサンゼルスを拠点とする生産者です。
同社の最初の製品は、2012年に米国で発売されました。
かつては 、「Savage River(サベージ・リバー)」社という名称でした。

植物由来の代替肉を開発・製造する同社は、ハリウッド・スターのレオナルド・ディカプリオやマイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツの資本参加でも知られる「食品テクノロジー企業」であり、2019年5月2日にナスダックに上場しています。

この代替肉の実現方法はさまざまで。
たとえば、牛の筋肉の細胞を培養して肉を人工的に合成する方法や植物由来の原料で食肉の食感を実現するなどの方法もあります。

その中で、ビヨンド・ミート(Beyond meat)は、植物由来のタンパク質をもとに代替肉を製造・提供しています。
その実現方法を一言で表せば「サイエンス」と言えそうです。

具体的には、下図の上部に示すように、実際の牛肉があるとして、その牛肉の分子構造をMRIにかけ分子レベルで洗い出します。

画像出典:ビジネス+IT

そして、その構成要素について、植物由来のタンパク質、具体的にはエンドウ豆、ココナッツオイル等の素材によって「肉」を置き換える仕組みです。
脂身に関しては、ココナッツオイル・圧縮キャノーラ油・サンフラワー(ひまわり油)によって「代替肉汁」が再現されているそうです。
つまり、100%食物由来の素材によって、牛ひき肉の食感に近い人工肉を生み出ししております。
肉の赤身らしい色には、赤かぶ(ビーツ)の色素が使用されています。

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ではなぜ代替肉が必要なのか?

これは大きく分けて3つあると考えられます。

  • 環境保護
  • 食の不均衡
  • 食料問題の改善

それぞれ詳しく見ていきましょう。

環境問題を改善する


画像出典:https://www.smfg.co.jp/sustainability/report/topics/detail114.html

2006年のFAOは調査報告書「家畜の長い影」(Livestock’s long shadow)は、「畜産業はもっとも深刻な環境問題の上位2・3番以内に入る」と発表。
それから15年経った今でも、畜産業は拡大し続け、森林破壊、温室効果ガス排出、水資源の大量消費など、環境を破壊する主な原因となっています。

家畜が排出する糞尿や消化に伴って発生するガスには、メタンが含まれています。
メタンは二酸化炭素よりも強い温室効果を持っているため、メタンが発生する畜産業は環境に大きな影響を与える可能性があるのです。

特に深刻な問題が、森林破壊にまつわる問題。
地球上の農業用地のうち77%を畜産業が使用するのに対し、そこから人類が得られるカロリーはたったの18%です。
さらにの畜産では、1キロの牛肉を生成するために、11キログラムのトウモロコシと2万リットルの水が必要とされているからです。

代替肉がより浸透すれば、今まで利用していた水や肥料を、大幅にカットできます。

メタンの排出を減らし、森林の破壊を防げるのが、畜産肉から代替肉にシフトするメリットと言えそうです。

食の不均衡


画像出典:https://www.cherpa.co.jp/

人々の食生活における変化も挙げられます。

ベジタリアン・ヴィーガン等向けレストラン検索サイトVegewelによれば、ヴィーガン等意識的に動物性食品を避ける人口は増加傾向にあるとのこと。

2000人以上を対象にした調査によれば、環境問題への意識や健康志向の高まりを受け、
日本では2017 年から2019年の2年間で、フレキシタリアンが4.5%、ベジタリアンが1.0%、ヴィーガンが1.1%増加していると言います。

このような人々の食生活の変化が、代替肉が世界で注目を浴びている理由の1つだと言える。

また特定の宗教において、一部の動物、または動物全般の肉の食用を禁じる教義もあります。
イスラム教徒や、厳格な仏教徒、キリスト教徒の一部の宗派にそのような教義です。

グローバル化が進み、多様性との共生が望まれる現代では、そのような宗教を信仰している人々と同じ食卓を囲むときがあるかもしれない。
そのとき、代替肉が役に立ちます。
また代替肉を扱う店が増えれば、彼らも外食の選択肢の幅を広げられる。

食料問題の改善

日本では少子化が叫ばれている一方、世界の人口は増え続けているのが現状です。
人口が100億人を超えるともいわれていますが、代替肉の登場が食糧危機を解決する可能性があります。

畜産業に使われる飼料は、大豆やトウモロコシなどがほとんどです。
大豆に至っては、世界で生産される大豆の約9割を与えているのです。
飢餓に苦しむ人がいるにも関わらず、世界で生産された作物の多くが家畜の飼料として消費されています。

飼料用の大豆から代替肉を作れば、より多くの人に食糧を行き渡らせることが可能です。

▽一部テレビニュースでも放映されていたみたいなので紹介しておきます▽

では実際にどれくらい環境問題に配慮できているのでしょうか?

ここでは例として、ビヨンド・ミートを取り上げてみようと思います。

米国のミシガン大学がビヨンド・バーガーと他の米国のビーフ・バーガーの環境への影響を比較した結果があります。
ビヨンド・バーガーは普通のビーフ・バーガーに比べてはるかに少ない水、土地、エネルギーで作ることができ、温室効果ガスの排出量も少ないことがわかっています。


画像出典:https://becomeainvester.com/

このように、ビヨンド・バーガーは他のビーフ・バーガーに比べて
99%の少ない水
・93%の少ない土地
・90%の少ない温室効果ガスの排出
・46%の少ないエネルギー消費

で作ることができるんです

日本で代替肉を食べるには?

 

散々「ビヨンド・ミート(Beyond Meat)」について話たから、日本で一回食べて見たいと思ったあなた!
残念ながらまだ日本では取り扱っていないんですよ。

しかしながら日本でも既に代替肉は普及しております。
ここではいくつかご紹介しますね。

ネクストミーツ

ネクストミーツは2020年の6月に創業され「地球を終わらせない。」をスローガンとして掲げたブランドです。植物由来の食品を複数開発しており、イトーヨーカドーなどでもネクストミーツの商品が陳列されています。

創業後間もないにも関わらず、素早い事業展開が話題になっていますが、代表取締役である佐々木英之氏は「まだまだ事業展開のスピードが遅い」と発言しています。

ネクストミーツは今後も国内外において、代替肉の普及に貢献するブランドとして活躍するでしょう。

ゼロミート

ゼロミートは、大阪に本社を置いている「大塚食品」が手がける代替肉のブランドです。
ゼロミートは大豆を主に使用しており、植物性にこだわるだけでなく、手軽さにも注力しています。

また、販売されている代替肉は「リバースエンジニアリング製法」を取り入れており、お肉と変わらない味を再現しつつも、植物性の旨みを活かした商品が特徴です。

ダイズラボ

ダイズラボは、味噌を中心とした食品メーカーである「マルコメ」によって作られた代替肉のブランドです
「ヘルシーを、もっと美味しく」をコンセプトにしており、脂質や糖質過多などの、現代人が抱えている栄養面の課題解決を目標としています。

ダイズラボでは、主に大豆によるお肉を作っていますが、大豆粉で作られたパンケーキミックスやカレールーも展開しており、様々な大豆由来の代替食品を楽しめるブランドです。

外食産業も取り入れている

日本の外食産業で、代替肉を取り入れているお店をいくつかご紹介いたします。

画像出典:https://fooddiversity.today/

その他にも、「The Burn」と言う東京青山にあるサステナブル・グリルレストランを始め。
「グルメサラダ&デリ」を提供しているデリカテッセンの「CITYSHOP」。
大手ファミレスの「デニーズ」などなど。

数多くのレストランで採用されております。

気になる方は一度チェックして見てはいかがでしょうか♩

今後の代替肉の展望は右肩がり?

2017年度の世界の代替肉の市場規模は4538億円でしたが、が2020年には1兆1885億(110億ドル)と2倍以上成長し、今もなお拡大し続けています

このようなことから、世界では代替肉の需要が高いと考えられます。

さらに、注目したいのは中国の代替肉市場。

中国では、代替肉市場が年間20%で増加していて、代替肉のブームにもなっています。

日本と中国の市場規模を比べると、日本の代替肉市場が346億円で中国は61億元 (日本円で1,015億円 )なので中国の市場は日本の約3倍近い規模です。

その背景には、国民1人当たりの肉消費量が1960年から9倍に膨れ上がったことが挙げられます。
中国政府は、増え続ける肉消費が環境負荷を増加させると考え、国民1人当たりの肉消費量を年間で50%減らすように呼びかけました。

また、中国で定番の春雨は豆エンドウが原料の食材。
代替肉の原料となる豆エンドウが手に入りやすく、代替肉を低価格で販売することが可能だったため、代替肉市場が拡大しました。

このように、世界のトレンドを見ると、代替肉が人々の生活に浸透し始めていることがわかります。

では、日本の代替肉市場はどうなっているのでしょうか?

日本の市場

日本の代替肉市場規模は2020年で約346億円とされており、世界市場の0.5%程度です。
海外と違って大きな疑似肉ブームは起きていませんが、近年日本発の代替肉ブランドが登場し、認知度が上がってきています。

また、大手食品企業やファストフード店が大豆を使ったハンバーグ、ソーセージやハムなどを販売しているのをご存知の方も多いのではないでしょうか。

また、株式会社シード・プランニングは「2030年の段階で、国内における代替肉の市場規模が780億円にまで上昇する」と発表しています。

ゆっくりですが、着実に日本でも代替肉は広がり始めています。

まとめ

本日は以下について解説しました。

  • 代替肉って何なの?→大豆などの植物性原料を使い、肉の食感に近づけたプラントベース(植物由来)食品
  • ビヨンド・ミート(Beyond meat)の代替肉とは?→米国の代表的な代替肉メーカーの1つ。100%食物由来の素材
  • ではなぜ代替肉が必要なのか?→ 環境保護、食の不均衡、食料問題の改善
  • 環境問題を改善する→畜産業は環境問題を引き起こしているから
  • 食の不均衡→ヴィーガンの人口増加と宗教上の理由
  • 食料問題の改善→世界的人口増加による飢餓問題
  • では実際にどれくらい環境問題に配慮できているのでしょうか?→ビヨンド・バーガーは普通のビーフ・バーガーに比べてはるかに少ない水、土地、エネルギーで作ることができる
  • 日本で代替肉を食べるには?→ネクストミーツ、ゼロミート、ダイズラボ
  • 外食産業も取り入れている→ドトール、モスバーガーなどなど
  • 今後の代替肉の展望は右肩がり?→特に中国では代替肉ブーム、日本も今後伸びる予想

どうでしたか?
新たな発見が生まれるきっかけになれば幸いです。

気なる人は一度代替肉を口にして見てはいかがでしょうか?
個人的には、ハンバーガーで食べる分にはあまり気にならないです。
ただステーキなどで食べると、少しまだ違和感がありますね。

本日も最後までお読み頂き誠にありがとうございます。

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