全世界が知っておくべき!400年以上続く民族芸能「ひろしま神楽」について

COLUMN(コラム)
画像出典:https://www.pref.hiroshima.lg.jp/lab/
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おはようございます。モウリです

あなたは「ひろしま神楽(かぐら)」をご存知ですか?
あまり知らない方も多いのではないでしょうか?

「神楽」は日本全国各地でもありますが。
それぞれ流派種類があります。
その中でも「ひろしま神楽」は、神楽有数の地として知られ。
世界中から「神楽」を観に観光に訪れるんです。

そこで本日は「ひろしま神楽」の魅力をお伝えでいればと思います。

  • 「神楽」ってなんなの?
  • 「ひろしま神楽」って何?
  • 「ひろしま神楽」の魅力について

今日は「ひろしま神楽」を知る機会になれば嬉しいです。
現代まで受け継がれる民族芸能。

日本人として知っておきましょう♩

「神楽(かぐら)」ってなんなの?


画像出典:wikipedia

五穀豊穣を神々に感謝する心から生まれた日本の伝統的な舞楽の一つ。能や歌舞伎の起源としても知られ、日本最古の伝統芸能ともいわれています。

神楽は、神座(かむくら)に神を招き、神の力を招き鎮めることによって、生命力を高めようとする儀式です。
神と人とが共に享楽することによって神の力を得ようとする神人和楽(しんじんわらく)の神事です。

その起源は、一説によると、記紀神話の中の「天岩戸伝説(あまのいわとでんせつ)」にまでさかのぼるともいわれています。
「天岩戸伝説」とは、あるとき太陽の女神、天照大神(あまてらすおおみかみ)が、弟の素戔鳴命(すさのうのみこと)の乱暴さに怒り、岩戸の中に籠ってしまわれました。
すると地上は暗闇になってしまいました。

困った神々は話し合い、天鈿女命(あめのうずめのみこと)が岩戸の前で乱舞することになりました。
これがあまりに滑稽だったので、外の神々は大騒ぎ。
騒々しい外の様子が気になった天照大神は、岩戸をそっと開け様子を見ようとしました。

その時、この機を逃すまいと手力男命(たぢからおのみこと)が岩戸をこじあけ、天照女神を外に連れ出し、地上に明るさが戻ったという有名な神話です。

この岩戸の前で、天鈿女命(あめのうずめのみこと)が舞った舞(まい)こそが、神楽の起源と言われています。

一年のうちで一番太陽の力が弱まる時期に、その太陽の再来と生命の再生を願って神威を招き迎え、生命力の強化を祈願した鎮魂の儀式が、神楽の始まりと言われています。
「岩戸」のモチーフは古事記や日本書紀の中の神話であるとすると、およそ8世紀の初めには、神楽ができたのかもしれません。
神楽は、はるか昔から人々に楽しまれてきました。

「天岩戸伝説(あまのいわとでんせつ)」については、まほろばチャンネルと言うYouTubeでわかりやすく解説しています。
併せて載せておきますね↓↓

「ひろしま神楽」について


画像出典:安芸高田

県内には300近い神楽団が活動しており、公演も盛んに開催されています。

広島県内には5つの流れを汲む神楽が存在しており、有名な順番で「芸北神楽」「安芸十二神祇」「芸予諸島の神楽」「比婆荒神神楽」「備後神楽」の大きく5つの神楽に分けられています。
この芸北で盛んな神楽を「ひろしま神楽」と呼ぶようになりました。

明治の初め頃に、島根県の石見神楽から伝わったものとされています。
今でもこの地域は、競演大会などを通じて深いつながりがあります。

芸北神楽が、「ひろしま神楽」と呼ばれるようになるまでには、大きな3つのきっかけがありました。

1つ目は、戦後間もない頃、占領軍が発した「神楽禁止令」です。
神楽は日本が数えきれない神様によって守られているという国家神道の考え方や天皇を中心に国づくりが行われていたという、皇国史観につながるという理由で、神楽の上演も禁止されてしまいました。

そんな中、なんとか大好きな神楽を残そうとしいたのが、安芸高田市美土里町(あきたかたしみどりちょう)の佐々木順三さん。
「このままでは神楽が消えてしまう」
そこで「神楽」を「舞楽」と変え、神話の要素をなくし、能や歌舞伎の物語を取り入れた新しい演目を作る事で、占領軍(GHQ)の許可を得る事ができたのです。

しばらくして神楽禁止令もなくなり、昭和23年には、町おこしの行事として千代田町(現在の北広島町)で芸石神楽競演大会が始まりました。

2つ目は、昭和40年、第17回大会のことです。
審査員長の新藤久人さんが、『戦前の神楽は日本人の心を持った大切な物語、ぜひ未来へ残したい』と言われ。
芸石神楽競演大会では、戦前にやっていた演目を『旧舞』。
戦後作られた演目を『新舞』と区分しました。
そうすることによって、神話の物語から平安時代の鬼の物語まで、日本の歴史が楽しめる民俗芸能として、神楽が残ったのです。

3つ目の大きな転換期は、平成4年第44回芸石神楽競演大会で中川戸神楽団が発表した創作神楽「板蓋宮(いたぶきのみや)」でした。
それは様々な舞台効果を使い、中でも鬼の首が火を噴きながら舞台上を飛び回るという、これまで見たことのない演出が会場の観客から大きな声援を受けました。

しかし、審査員の方には受け入れられませんでした。
「このままでは終われない」という悔しさをバネに、中川戸神楽団は広島市アステールプラザ大ホールでの自主公演に踏み切ります。
平成5年5月、ホール神楽「スーパー神楽・中川戸ー神々の詩」は大変な評判となり、「田舎の娯楽」という今までの神楽のイメージをガラリと変えた農村文化として広島の神楽界の歴史に刻まれました。

この伝統芸能を舞台芸術へ進化させた神楽界初の挑戦は、立ち見が出るほどの超満員。
観客は大満足の拍手をを持って会場を後にしました。

その後『神楽は面白いの、広島にゃすごい神楽がある』という話が、広島市内で聞かれるようになりました。
この公演から広島県北の神楽は地域を超えて「ひろしま神楽」と呼ばれました。

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「ひろしま神楽」鑑賞のすすめ


画像出典:ひろしまラボ

現在「ひろしま神楽」は観光資源としても注目され、広島市内での神楽公演も多くの人で賑わっています。
ここからは、神楽鑑賞のポイントをご紹介します。

そのはじめ、澄んだ笛の音が響き渡ると、会場全体の空気がピリッと引き締まり、観客は一瞬で神楽の世界に引き込まれます。
続いて打楽器(大太鼓、小太鼓、手打ちがね)が、小気味好いリズムを刻みます。
ほどなくして舞子が登場。
舞子のセリフは、やや古風な言い回しですが比較的わかりやすく、時代背景や人物像を語り、物語の流れを楽しめます。

神楽の演目はたくさんありますが、そのほとんどが、平和を守る人が世の中を乱す鬼を退治するお話です。
鬼を退治する人を神と言い、悪いことをする人を鬼と呼びます。

演技の途中で衣装が変わったり、ぐるっと回った一瞬で、姫が鬼に化けるなど見所もたくさん。
物語のクライマックスでは、豪華絢爛な衣装を身にまとった舞手たちが激しい舞を繰り広げます。

このように、娯楽性の高い「ひろしま神楽」は全国各地にある神楽では見られない高い演技性ががあり、日本の歴史を楽しんでもらえる民俗芸能です。
そして、日本の伝統文化に触れたい外国人観光客からも注目されております。

『芸北神楽』と呼ばれていた時代、神楽と言えば田舎の風景を想い、子供の頃の懐かしい遠い思い出を語る『故郷の宝物』でした。
今や『ひろしま神楽』は、広島という郷土を背負い、新しい時代を切り開いていく「未来への遺産」と言えるでしょう。

オススメの演目

実は神楽団もそうですが、演目もかなりの数があります。
どれもストーリーが違い面白いです。

僕が小さい時は、学校や近所の祭りでも「神楽」を見ていました。

それくらい神楽は広島人にとって馴染み深いのですが。
個人的にオススメの演目を1つあげるとすると、「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)」を見る事をお勧めします。

一番と言っていいほど、有名な演目が「八岐大蛇」

悪行により天上を追われた須佐之男命(すさのおのみこと)は、放浪の旅の途中、出雲の国にて八岐大蛇の災難に嘆き悲しむ老夫婦とその娘・櫛稲田姫(くしいなだひめ)に出会う。
理由を聞くと、川上に”八岐大蛇”という大蛇が棲み、老夫婦の8人の娘が毎年1人ずつ喰われ、今年は最後に残った櫛稲田姫の番となったと語る。
そこで、命は、一計を案じ、毒酒で大蛇を酔わせて最後には討ち取る。
その時、大蛇の尾から宝剣・天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)が出てきて、命はそれを天照大御神に献上する。最大8匹の大蛇が登場する迫力満点の演目。

YouTubeでも演目を見る事ができます。

大蛇と戦うシーンなどは必見です。
子供の時に、食い入るように見ていましたね。
もう1つ挙げるならば「紅葉狩り(もみじがり)」です。
鎮守府将軍・平維茂が従者と共に戸隠山に差し掛かれば、美しい女性たちが紅葉狩りの酒宴を開いているのに出会う。
維茂はそこを通り過ぎようとすると、女性たちは巧みに酒をすすめて、維茂は酔い伏してしまう。
すると、夢の中に八幡大菩薩が現れ、神剣を授ける。
本性を現した女性たちが鬼女となって襲いかかってくるが、維茂は神剣で見事鬼女たちを退治する。
鬼がリアルで怖いですよね。
僕も小さい時はビビっていました。
「紅葉狩り」も有名な演目の1つです。
もし観に行く際は、鬼に注目して観てください。

神楽を見に行こう


画像出典:lotascard

定期的に、各地方で公演もありますが。
一番は、広島県安芸高田市にある「神楽門前湯治村」に行けば見る事ができます。

門をくぐると、格子づくりの建物が軒を連ねる、懐かしい門前町へと誘われます。
通りには 天然ラドン温泉の湯屋や湯治宿、旅篭、茶店、田舎料理のお店 民芸玩具や手作り食品などのお店など立ち並び、懐かしい界隈を形づくっています。


画像出典:安芸高田市

天然ラドン温泉の「岩戸屋」という名称は、神話「天の岩戸伝説」の言い伝えにちなむもの。二階建ての施設内には、大浴場、岩陰の露天風呂、蒸気サウナ、薬湯(香りの湯)、屋外バルコニージェットバスなど7種類の湯があり、くつろげます。


画像出典:安芸高田市

その他通り沿いには、神楽の絵を展示している「川口健治絵画館」や、神楽面の絵付けなどができる体験工房などもあります。
そして、メインテーマの神楽。
まず、神楽の衣装や面などを展示し、歴史・伝統を解説する「神楽資料展示室」があります。
資料館の中には、小さな劇場「かむくら座」があり、芸北神楽の迫力ある映像を映写したり、週末の夜には夜神楽なども楽しむことができます。


画像出典:安芸高田市

施設の一番奥に、「神楽ドーム」があります。
神楽ドームは、舞殿である神楽殿と千畳敷の広さの観客席を備えた全国でも例のない神楽専用の施設です。畳敷の桟敷席とイス席があり、神社の境内で神楽を観るのと同じように、食事などをしつつ神楽を楽しむことができます。
この神楽ドームを中心に、かむくら座を含め、『神楽門前湯治村』では週末を中心に年間150日以上の神楽定期公演が市内22神楽団によって開催されています。


画像出典:lotascard

広島観光のついでに「神楽門前湯治村」に寄って神楽を堪能するのはどうでしょうか?

神楽門前湯治村について

他にも神楽ポータルサイトでは、公演の日程なども記載しております。
広島県以外でも観れるかもしれません。
併せてチェックして観ては?

神楽ポータルサイトについて

広島文化センターでも定期的に公演されております。
様々な神楽団が定期的に公演してくれます。
ぜひあなたの推しを見つけましょう♩

ひろしま神楽定期公演について

まとめ

本日は以下について解説致しました。

  • 「神楽(かぐら)」ってなんなの?→五穀豊穣を神々に感謝する心から生まれた日本の伝統的な舞楽の一つ。能や歌舞伎の起源としても知られ、日本最古の伝統芸能ともいわれています。
  • 「ひろしま神楽」について→芸北神楽が、「ひろしま神楽」と呼ばれるようになった
  • 「ひろしま神楽」鑑賞のすすめ→ほとんどが、平和を守る人が世の中を乱す鬼を退治するお話です。娯楽性の高く「ひろしま神楽」は外国人観光客にも人気
  • オススメの演目→「八岐大蛇」と「紅葉刈り」!代表的な演目なので一度は見るべき
  • 神楽を見に行こう→広島県安芸高田市にある「神楽門前湯治村」に行けば見る事ができます。

本日は、日本の伝統民俗芸能「ひろしま神楽」について解説しました。

僕は昔から学校行事や近所のお祭りなど行事毎に「神楽」を鑑賞する機会があったため慣れ親しんでいたのですが。
他県からすると珍しいらしく、あまり知らない人が多い事が今回の記事を書こうと思ったきっかけでした。
是非これをきっかけに一度でも「広島神楽」を観に行こうと思って頂ければ嬉しいです。

 

また僕自身、故郷である広島の事を勉強するにあたり。
「広島が面白い!」と思い、全然知らない広島の魅力が多く有る事に気づきました。
そこでこの度「一般社団法人広島県観光連盟」の「HITひろしま観光大使」に所属する所存となりました。
活動を通じて広島の魅力を今後も発信できれば嬉しいです♩

最後までお読みいただき誠にありがとうございます。

 

 

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