今後『電気代』が安くなるかも?むしろ『電力会社』いらなくなるかも?

COLUMN(コラム)
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おはようございます。モウリです

先日「イーロン・マスク 未来を創る男」という書籍を読んでおりました。

この書籍は、イーロン・マスクの半生が書かれた書籍なのですが。
これがまぁ面白いというか、イーロン・マスクという人物がどれだけ凄いのかが理解できる。
気になる方は是非本書を手にとっていただきたいのですが。

今日はその書籍の中でもございました、「ソーラーシティ(Solar City)」についてお話しできればと思います。
「ソーラーシティ(Solar City)」については、かなり面白い事業だなとお思い。
調べてみるとやっぱりおもしろい!

ここ最近は、電気代の高騰で生活に影響が出ている方も多いのではないでしょうか?
そんな電気代が少しでも安くなると嬉しいですよね?

今日はそんな電気に関するお話です。

分散型エネルギー発電について

さて「ソーラーシティ(Solar City)」の話をする前に、まずは「分散型エネルギー発電」と「マイクログリッド」についてお話ししようと思います。

「分散型エネルギー発電」って、従来の大きな発電所じゃなくて、小さい規模の発電所をいろんな場所に置いてエネルギーを作る方法のこと。
家庭用の小さな発電所から、地域ごとに使う大きな発電所までが含まれます。
大きな発電所の場合、それを”マイクログリッド”と呼ぶこともあるよ。

画像出典:ビジネス+IT

マイクログリッドの特徴は大きく3つあります。
まず、1つ目は「モジュール式」で、広範囲の電力網と接続や切断ができること。
これにより、切断後でも独立して稼働できます。
2つ目は、通常、電力を必要とする地域の近くに配置されること。
そして3つ目は、再生可能エネルギーを主に利用することです。
特に「モジュール式」は、従来の集中型エネルギー発電とは違うアプローチであるため、注目されています。

さらに、マイクログリッドの特徴を5つにまとめると、以下のようになります。

  1. 安定性: 災害などの緊急時には独立して機能し、安定性が高い。
  2. 低予算: 投資に必要な予算が少なく、地元の行政機関による導入が可能。
  3. 電力ロスが少ない: 発電場所と供給場所が近いため、送電時の電力ロスが少ない。
  4. 意思決定しやすい: 大規模な設備投資が不要で、意思決定がしやすい。
  5. 環境にやさしい: 再生可能エネルギーを主に利用しており、環境にやさしい。

これらの特徴から、マイクログリッドと分散型エネルギー発電は、近年注目を集めています。

分散型エネルギー発電がもたらすインパクトを、商業・産業、軍事、医療、遠隔地の4つに分けて考えてみましょう。

  1. 商業・産業: 分散型エネルギー発電を導入することで、電力供給が安定化し、重要な産業であるところのラインの一時停止による損失を防ぐことができます。
  2. 軍事: 小規模で短期間で設置が可能なため、アクセスが難しい地域にある基地にも導入しやすいです。特に戦場に近い基地では、地元政府の送電網に依存する必要がなくなり、政府や送電インフラの干渉や加害による停電を防げます。
  3. 医療: 医療現場では、ごく短時間の停電でも患者の命にかかわることがあります。分散型エネルギー発電を使えば、大規模な災害時でもマイクログリッドで電力供給でき、患者の安全を守ることができます。
  4. 遠隔地: 小規模なインフラが必要なため、送電網のアクセスが難しい島などの遠隔地に導入しやすいです。これにより、不安定な電力供給に苦しむ地域を支援し、電力を確保できます。

分散型エネルギー市場は今後どうなるのか

画像出典:fortunebusinessinsights

分散型電源の市場は、2022年の290億米ドルから13.5%の年平均成長率で拡大し、2028年には6390億米ドルに達する見込みです。
分散型電源は、自家用に発電する方法で、ソーラーパネルや風力発電機などの環境にやさしい発電手段を使います。
これは、大規模な火力発電所や原子力発電所から送電網を通じてのエネルギー供給とは別になります。
世界各地で電力消費が増えているため、商業や工業、住宅などで分散型電源を推進し、電力負荷を最小限に抑える必要があります。

中国では、分散型太陽光発電の新規設置容量が前年比125%増の約1965万キロワットになり、中国全体の新規設置容量の約3分の2を占めています。

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「電力貯蔵システム」と「分散型電源管理システム」

分散型エネルギー発電市場で注目される主要なテクノロジーは、「電力貯蔵システム」と「分散型電源管理システム」の2つです。

画像出典:ビジネス+IT

まず、電力貯蔵システムについてです。
2017年の時点で、世界の電力貯蔵システムの総容量は2,284.2MWでしたが、2018年には19.3%の成長で2,724.5MWに増加する見込みです。
この急速な成長は、主にリチウムイオン電池とフロー電池の市場が拡大したためです。

蓄電池の総容量を見ると、2017年にはリチウムイオン電池とフロー電池が全体の71.5%を占めていましたが、2018年にはさらに増えて79.8%になると予測されています。

分散型電源管理システム(DERMS)は、送電網の安定性を維持し、リアルタイムで送電網上のリソースの使用を監視するシステムです。
これは、マイクログリッドの送電網の中心的な役割を果たします。

現在、分散型エネルギー発電市場にはさまざまなプレーヤーが存在し、それぞれが異なる分散型電源管理システムを提供しています。
この市場の規模は、2016年時点で2.6億ドルと推定され、2017年から2022年までの間に年平均成長率約15%が見込まれています。

ただし、分散型電源管理システムの市場はまだ初期段階にあり、大きな市場潜在力を持ちながらも、さまざまな課題に直面しています。
特に、送電網上のリソースを同じシステムで管理する場合、各発電装置や電力貯蔵装置、配電インフラからの情報共有が必要です。
そのため、情報の安全性に関する懸念が導入スピードに影響を与える可能性があります。

テスラおよび「ソーラーシティ(Solar City)」

 

画像出典:reason.com

2006年にカリフォルニア州フォスターシティで設立されたソーラーシティは、イーロン・マスク氏の従兄弟によって創業されました。
当初は太陽光パネルの生産からスタートし、家庭用リース製品もリリースしました。
急速に成長し、2011年には全米2位のパネル設置数を誇るまでになりました。
2015年には競合他社を買収し、業界のトップ企業の地位を確立しました。

その後、電気自動車向けのビジネスも拡大し、テスラとの関係を強化しました。
また、電力の効率化や軍事施設での太陽光発電の導入など、さまざまな分野で積極的に活動しました。

2016年にはテスラに買収され、テスラのエネルギー部門である「Tesla Energy」の一部門となりました。
2017年にはリース方式を中止し、電力の買い切り方式に変更し、店舗販売に重点を置く方針に転換しました。

2018年には、ニューヨーク州に新工場を開設し、売上高も急増しました。
さらに、余剰電力を活用した電力の企業への貸し出しも開始し、発電コストも最安値を主張しています。

2016年からはテスラの一部になっているんだね。

「ソーラーシティ(Solar City)」の主力製品

画像出典:テスラ

ソーラーシティ(Solar City)の製品には、以下のものがあります。

    1. ソーラー・ルーフ:従来の屋根型の太陽光パネルではなく、屋根全体に太陽光パネルを設置するものです。2016年に発表されましたが、初期のバージョンは問題があり、2018年に販売が開始されましたが、高コストが課題となりました。しかし、2019年に発表されたバージョン3では改善が見られ、2020年から設置が開始されました。
    2. 大規模パネル:2008年には、サンフランシスコ最大の太陽光パネルをeBay本社に設置しました。その後も軍や企業向けに設置が続けられました。
    3. テスラ・パワーウォール・バッテリー:テスラの電気自動車用の充電器です。

これらの製品は、現在ではパナソニック製なのか、ソーラーシティ製なのか、またはテスラ・エナジー社の製品なのか、区別がつきません。
テスラが買収後、戦略が変わり、家庭用太陽光パネルの出荷量が減少しました。
創業者の2人も2017年に会社を去り、バッファロー工場も主にテスラ向け太陽電池モジュールの生産に切り替わっています。

ソーラーシティの存在意義は薄まり、イーロンのクリーンエネルギーのミッションの下でテスラ向けの太陽光パネルを製造する企業となりました。
しかし、クリーンエネルギーの需要が高まる中で、重要な役割を果たす企業であり、今後も注目されるでしょう。

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テスラにおけるマイクログリッド導入事例

画像出典:ビジネス+IT

テスラは、米国の太陽光パネルメーカーであるSolarCityを買収した直後に、米領サモアのタウ島にマイクログリッドを設置しました。
このマイクログリッドは、夜間にソーラーエネルギーを蓄えることができるテスラパワーパック60個と、5,328枚のソーラーパネルから構成されています。
その結果、タウ島は現在、日照がなくても丸3日間は電力を供給でき、ほぼ100%ソーラーエネルギーで動いています。

画像出典:日経クロストレンド

テスラは、家庭用のPowerwallや産業用のPowerpack、Megapack、そして電力市場での入札や充放電を管理するAutobidderなど、再生可能エネルギーの供給を円滑に行うための様々なシステムを提供しています。

オーストラリアでは、これらのシステムを使って各家庭の電力供給を最適化するための実験が行われています。
将来的には5万戸の家庭にこれらのシステムを提供する計画です。

さらに、産業用や電力会社向けの蓄電システムでもテスラは存在感を示しています。
大規模蓄電システム市場で、テスラは他のエネルギー企業を抑えて2位になりました。

また、イギリスでは、テスラは電力事業者として認可を受け、家庭などに設置された太陽光発電と蓄電システムを使って分散型電源としてビッグ6と呼ばれる大手電力会社に競争を挑んでいます。

画像出典:日経クロストレンド

テスラは、家庭用の蓄電システムで培った経験を産業や電力会社にも提供し、大規模な工場や建物の電力需給調整にも取り組んでいます。
特に、カリフォルニアの電力会社PG&Eとの連携において大規模なプロジェクトを進めています。

カリフォルニアでは、再生可能エネルギーへの移行を促進するために、テスラはPowerpackやMegapackといった大型の蓄電システムを導入しています。
これらのシステムでは、風力や太陽光から得られる余剰電力を貯蔵し、電力網のピーク時に使用することができます。

これらの取り組みにより、世界最大の蓄電システムが建設される予定であり、運用開始後には1億ドル以上のコスト削減が見込まれています。

テスラの活動により、家庭や産業向けの太陽光発電や蓄電システム、電力供給、需給調整が統合され、新しい地域エネルギーグリッドが形成される可能性があります。

▼動画でも日本の事例を説明されております▼

まとめ

本日は以下について解説いたしました。

  • 分散型エネルギー発電について→従来の大きな発電所じゃなくて、小さい規模の発電所をいろんな場所に置いてエネルギーを作る方法のこと。
  • 分散型エネルギー市場は今後どうなるのか→2028年には6390億米ドルに達する見込みです
  • 「電力貯蔵システム」と「分散型電源管理システム」→分散型電源管理システム(DERMS)は、送電網の安定性を維持し、リアルタイムで送電網上のリソースの使用を監視するシステムです。
  • テスラおよび「ソーラーシティ(Solar City)」→2016年にはテスラに買収され、テスラのエネルギー部門である「Tesla Energy」の一部門となりました。
  • 「ソーラーシティ(Solar City)」の主力製品→ソーラー・ルーフ、大規模パネル、テスラ・パワーウォール・バッテリー
  • テスラにおけるマイクログリッド導入事例→米領サモアのタウ島にマイクログリッドを設置しまし、日照がなくても丸3日間は電力を供給でき、ほぼ100%ソーラーエネルギーで動いています。

本日は、電気エネルギーに関する事項とテスラについて解説いたしました。

画像出典:テスラ

この「パワーウォール」とかカッコ良いしエコシステムだし。
凄く良いアイデアですよね。
あとスマホで全て管理できるのも良いです。

画像出典:テスラ

近い将来、電力会社を経由せずとも自分たちで電力を供給できる未来がくるかもね。
そして電力を売る事もできる。
素晴らしい未来が実現できるかもしれませんよ♩

本日も最後までお読み頂き誠にありがとうございます。

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